Someday Somewhere

A little something to say in my everyday life

広東語の有冇搞錯

広東語の普段の会話、TVドラマや映画の中で本当によく耳にする言葉に

有冇搞錯呀[jau5 mou5 gaau2 tso3 a3]
(あえて、カタカナで読み方を書くと、「ヤウモウガウチョーアー」というような音になる)

というのがある。 この言葉、使い始めるとかなり便利。 そこでこの言葉というかフレーズ、どんなニュアンスなのか、どんなシチュエーションで使うのだろうか。

このフレーズは人に対しても使えるし、ある状況に対しても使うことができる。

(1)人に対して。
数人でレストランに行き料理を注文したが、料理がなかなか出てこない。 だいぶ待たされた後、料理がやっと出てきた。 こういう場合、料理を運んできた人のせいではないにしても、料理をテーブルに置くときに、「遅くなってどうもすみません。お待たせ致しました。」などと一言添えればいいものを、無愛想に料理をドンとテーブルに置く。 挙句の果てに、皿を勢いよく置いたものだから、料理がちょっとテーブルにこぼれてしまった。 客は既に長く待たされているわけで、イラッ。 そこで料理を運んできた人に向かって一言。

有冇搞錯呀![jau5 mou5 gaau2 tso3 a3]

とか

有冇搞錯呀(,)你![jau5 mou5 gaau2 tso3 a3 nei5]
你[nei5]:二人称代名詞。 あなた、お前。 音をあえてカタカナで書くと「ネイ」。)

と言う。
日本語にすると、むっとした語気で「ちょっと!」とか「何なんだよ」といった感じ。

(2)人に対して。
待ち合わせをするといつも遅れてくるA君。 みんなで旅行に行くことになり、「今度は遅れるなよ」とみんなに言われていたA君。 でも当日、やっぱり遅れてきた。 急いで小走りにやって来たA君に向かって、待っていた友人たちは口々に

有冇搞錯呀(,)你![jau5 mou5 gaau2 tso3 a3 nei5]
「何やってんだよ」、「お前よー」

人に対して使う場合、例(1)のように全く知らない人に対しても使えるし、例(2)のように友達、同僚、家族などよく知っている人にも使える。 状況にもよるが、友達と冗談っぽく使うこともある(言う方も言われる方も本当に怒っているわけではなく、喧嘩をしているわけでもない)し、本当に怒って使うこともある。

(3)物事に対して。
大学のゼミでレポートの課題が出ていた。 明日の授業で提出しなければならないので、徹夜をして必死に終わらせたB君。 次の日、大学に行き、キャンパス内の掲示板を見ると、「田中ゼミ休講」の文字が。 ということは、あれだけ必死でやったレポートは、今日提出する必要がなくなったわけで、B君、掲示板に向かって一言。

有冇搞錯呀![jau5 mou5 gaau2 tso3 a3]
「ったく、何なんだよ」とか「うそだろー」

(4)物事に対して。
以前から気になっていた人気のレストラン。 みんなの都合をなんとかやりくりして、やっとそのレストランに行く日が決まり、喜びいさんでレストランの前に着くと、ガーン! 「改装の為、しばらくお休みさせて頂きます」の張り紙が…。 そして一言、

有冇搞錯呀![jau5 mou5 gaau2 tso3 a3]
「なんでー」、「うそでしょー」、「冗談だろー」

以前、香港にいた頃、ツアー旅行で北京に行った。 香港からのツアーということもあり、20人ほどの参加した人たちの半分ぐらいがイギリス人、フランス人が2,3人、日本人は私と友人の二人、そして香港人のおじいさんとおばあさんとその孫の男の子一人。 北京で、万里の長城(八達嶺)に行った時のこと。 各自万里の長城を歩き、バスに戻ってきた。 私と友人は既にバスに戻り、自分たちの席にいたのだが、そこへ香港人の男の子が戻ってきた。 この子、幼稚園児ぐらいの年齢なのだが、かなり肥満気味。 その子が、はぁはぁと息切れ気味にバスのステップを一歩一歩ゆっくりと上りつつ、有冇搞錯呀![jau5 mou5 gaau2 tso3 a3]とぜいぜいしながら低い声で一言。 あまりにもおっさんぽかったので、私も友人も大笑いしてしまった。 この時の男の子の感覚としては、「ったく、何なんだよ、あの坂は(←万里の長城のこと。 場所によってけっこう傾斜のある所もあるので)」といったところだろうか。