Someday Somewhere

A little something to say in my everyday life

一日8000歩と20分

『やってはいけないウォーキング』という本のタイトルは一見間違ったウォーキング方法や姿勢などを含めた歩き方に関する本なのかと思ってしまうが、著者の青柳先生は「中之条の奇跡」とか「歩き方の黄金律」と言われる「中之条研究」で有名な方でした。

この本の初版が2016年1月15日だが、テレビで紹介されたり、この黄金律を取り入れている企業や地方自治体もあることから、本が出版される前から注目を集めていたことが窺い知れます。

まずはなぜ「奇跡」の研究とまで言われるのか。 それは調査方法にある。 著者の出身地である群馬県中之条町で65歳以上の全住民5,000人を対象に24時間365日10年以上にわたり調査し続けたから。 詳しい調査内容をここに書くことはしないが、これだけの長いスパンで、ある一定の地域と人を調査し続けることはなかなかできることではない。 また対象となった住民の方々もそれに答えたところがすごい。

そして調査の結果わかったことが「歩き方の黄金律」と呼ばれている。 基本的には65歳以上を対象としているが、簡単に言うと一日歩く歩数は8,000歩。 この8,000歩は朝起きて布団から出るところから始まり、夜寝るまでの歩数全てを含む(お風呂に入っている時は数えられないけど)。 それから一日20分の中強度程度の運動を行う。 運動の強度を表すメッツという単位で表し、この本では3メッツと言われている。 すごくアバウトに言うと、隣りの人と話しをするのはちょっと無理ぐらいの速さで歩いている状態。 そして、この20分間に歩いた歩数ももちろん8,000歩に含まれる。

この本には、調査した人たちの事例もいくつか紹介し、ただただ一日一万歩歩いていれば健康を保てるわけではないことも説明している。

「歩き方の黄金律」は上に書いた通りだが、本には調査内容や歩き方以外でわかってきた調査結果にも言及している。 私自身65歳にはまだまだ時間があるが、そろそろ中高年の域に入りつつある人は読んでも損はないと思う。

身体活動の強さを表すメッツに関するサイト

厚生労働省:標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会第3回資料

メッツ:身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位で、座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します
(上記リンクのサイトより)



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