konmariこと近藤麻理恵さんの片づけに関する本。 初版は2011年1月。 私が読んだのは2011年8月第22刷発行とあるから、初版が出てから、がんがん売れたということだろうか。
初版が出てから既に5年経っているのだが、最近、この本がアメリカでも話題になっているというニュースをあちこちで見かける。 こういう類いの本は、わざわざ読まなくてもと思いつつ、図書館で借りてきて読んでみた。
片づけの方法一つ一つは、実行している人もいるだろうと思えるもの。 なのになぜこんなに人気があるのか。 それは、著者が本のあちこちで言っているように、「片づけても、片づけても、やっぱりちらかる。 だから、片付けというのは常にやっていないといけないと思っている人がほとんど」ということ。 でも、著者のアドバイスに従って片づけを始めると、後は片づけの必要がない部屋や家になるといった内容。
著者が提案し、また実行している片づけの方法が万人に当てはまるかどうかは別として、一応最後まで本を読めたのは、著者のさっぱりとした物言い。 「いつか使うかも」「いつか着るかも」「いつか読むかも」などなど、「いつか」というものは永遠に使わないので、きっぱり処分しましょうと著者は断言する。 片づけのコンサルティングをしてきている著者の経験に基づいた考えだと思うが、このスパッとした言い方が気持ちがいい。 また、物を捨てると言っても、何でもかんでもかたっぱしから捨てるというわけではない。 思い出の品とかお気に入りの物は捨てずにとっておくとか、物を捨てる場合も、「今までありがとう」と感謝しつつ捨てるとか。
私自身は、物を捨てることに全く躊躇しないので、断捨離の類いやこの著者の考え方は合っているほうだと思う。 とは言いつつも、やっぱり物が減らない。 まさしく、著者が例として挙げる人たちの一人ということだと思う。
掃除もこまめにしているし、片づけもよくやっているのに、部屋が片づかないとか、片づけてもいつのまにかまた物で溢れているということに心当たりのある人は、時間のある時にでも読んでみるといいかも。