万年筆は以前から色々と使っていますが、カートリッジインクを入れたまま暫く使っていないと、いざ書こうとした時、ペン先が乾いてしまい、インクが残っているにもかかわらず書けない、ということがよくあります。
なので、買ってはみるものの、結局は使わなくなり、引き出しの中にしまったままの状態のものが何本もあります。
そんな折り、「1年経っても書ける」と言われる万年筆があることを知りました。
それがプラチナから出ているプレジールというシリーズ。
画像(↓)内のメタリックのものです。
スリップシール機構という構造を施したキャップを使用しているとかで、インクの乾燥を防ぎ、いつでも書ける万年筆を可能にしたのだとか。
スリップシール機構について
プラチナのHPに、スリップシール機構についての説明がありました。
従来の万年筆はペン先をカバーし気密構造にした場合、キャップの開閉でポンピングと云われるインクの噴き出しを起こし、 これを防ぐことは極めて困難とされていました。通気を持たせる開放構造にするしか方法が無く、次の問題がありました。
- インクの水分が蒸発し、だんだん濃くなり、かすれ気味になる。
- 3 ~ 6 ヶ月使用しないと、乾燥して書けなくなる。
- インクの水分が揮発して染料分が内部構造にこびり付き、インククリーナーセットによる洗浄が必要になる。
最悪の場合、メーカー宛に修理(分解して洗浄)を依頼しなければならなくなる。
プラチナ万年筆では、万年筆では当たり前とされてきたこの問題を、お客様の立場に立って原点に戻り、なぜできないのかを 突き詰め、この課題に取り組みました。
回転ネジ式キャップで初めて耐久性を考慮した完全気密キャップ「スリップシール機構」を実用化する事により、プレピー万年筆 やプレジール万年筆のスナップ式に続き、実用化困難とされていた回転ネジ式キャップの高級万年筆でも完全気密を可能にしました。
(特許取得済 登録番号 第5637515号)
プラチナのHPより引用(https://www.platinum-pen.co.jp/Slipseal.html)
上記の説明だと、プラチナのプレピーも同じようにペン先やインクが乾きにくいということになるのでは。
プレジール
プレジールもプレピーも気楽に購入できる価格です。
まずはプレジールから。
千円以下という価格。
本体はとても軽いので、持った途端にチープ感を感じるかも。
色のバリエーションがあるので、何種類か気に入った色をそろえてみるとか。
プラチナのHPに記載されているペン先の太さ:
<0.3>細と<0.5>中の2種類
私は0.3の細いほうを購入しましたが、それほど細字ではありません。 細かい字を書く場合はもっと細いほうがいいのですが、プレジールは0.3より下のものはありません。
プレピー
次にプレピーというシリーズ。
プレジールの0.3より細いものを探していたところ、プレピーは0.2というのもあることがわかり、購入。
プラチナのHPに記載されているペン先の太さ:
<05> 中字 M
<03> 細字 F
<02> 極細 EF
プレジールほどではないが、ボディの色のバリエーションが多少あり、ハローキティ柄のものもあったりする。
価格は500円以下という安さ。
ボディはプラスチック製。
プラスチックなので壊れやすい(ただ、まあ値段が値段だし)。 本当に気軽に購入できる。
コンバーター
ところで、万年筆を使う場合、インクはカートリッジインクか、それともコンバーターを使うかということになるのですが、普段はコンバーターを使っています。
そこで、プレジールでもコンバーターを使おうと思いきや、専用のコンバーターはありません。 本体自体の価格を考えても、カートリッジインクで十分でしょということなのか。
ただ、プラチナのコンバーターを使えなくもないという記事を見かけ、使ってみました。
プレジールに使ったのですが、なんとなく、ペン先からインクがにじみ出てくるような・・・。 カバンに入れて持ち歩くのはちょっと心配。 実際、キャップをしているのに漏れ出てしまったということはないのですが。 使おうとしてキャップを開けると、キャップの中のほうにもインクが少しついているし。 持ち歩かず、家やオフィスに置いておき、使うのなら大丈夫だと思います。
プレジールとプレピーのペン先を交換
持ち歩きたいのはプレジール。
使いたいペン先はプレピーの0.2。
ということで、ペン先を交換して使うことにしました。
ボディとキャップはプレジール。
インクを差し込むペン先部分はプレピー0.2。
インクはカートリッジ。
これを持ち歩いています。
家では
ボディとキャップはプレピー。
ペン先はプレジール0.3。
インクはコンバーターで。
といった具合です。
同じメーカーで互換性があるのがいいですね。
しばらくはこの万年筆を使うと思います。