Someday Somewhere

A little something to say in my everyday life

思うがままに人生を送れるのか?:幸福の七か条

『水木サンの幸福論』という本に「幸福の七か条」というのがある。

幸福の七か条

第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条 しないではいられないことをし続けなさい。

第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条 好きの力を信じる。

第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条 なまけ者になりなさい。

第七条 目に見えない世界を信じる。

続いて、第一条から第七条について、水木さんならではの説明を書き加えている。 以下、著者の言葉。
*1 著者の水木しげるさんは、ご自分のことを「水木サン」と呼んでいる。 文中に出てくる「水木サン」は「私」に相当する一人称。
**2 著者の言葉の中に「ベビイ」という言葉がよく出てくるが、赤ん坊ではなく「子供」と呼べる年齢全体を指す。

第一条:
「水木サンに言わせれば、そういう悲壮な顔をした人たちは、成功や栄誉や勝ち負けにこだわってばかりで、仕事でも趣味でも恋愛でも、熱中することを忘れてしまったんじゃないですか! 好きなことに没頭する、そのこと自体が幸せなはずなのに・・・・・・。」

「成功しなくてもいいんです。 全身全霊で打ち込めることを探しなさい。」

第二条:
「好奇心を大事にすればいい。 好奇心がわき起ったら、とことん熱中してみる。 これが近道であります。」

「ベビイのころは誰もが、好きなことに没頭して生きていたはずだ。 人間は好きなこと、すなわち「しないではいられないこと」をするために生まれてきたんです。」

第三条:
「他人の思惑などに振り回されず、自分のやりたいように生きる。 外の世界にいちいち対応せず、自分の世界の流儀でやればいい。」

第四条:
「水木サンが幸福だと言われるのは、長生きして、勲章をもらって、エラクなったからではありません。 好きな道で六十年以上も奮闘して、ついに食いきったからです。」

第五条:
「努力に見合うマネーはなかなか得られないもんです。 だからといって、絶望したり、悲観したり、愚痴をこぼしてはいけない。 ただただ、努力するのです。 なにしろ好きな道なんだから。」

「栄光や評価など求めず、大好きなことに熱中する。 それ自体が喜びであり、幸せなんです。」

「その行為が金銭的に報われる方がいいに決まっているが、結果の善し悪しには運がつきまとう。」

第六条:
「自分の好きなことを自分のペースで進めても、努力しなくちゃ食えん、というキビシイ現実があります。 それに、努力しても結果はなかなか思い通りにはならない。 だから、たまにはなまけないとやっていけないのが人間です。 ただし、若いときはなまけてはだめです! 何度も言いますが、好きな道なんだから。 でも、中年をすぎたら、愉快になまけるクセをつけるべきです。」

「ときどきなまけることは、生きていくうえで大切なことです。 そして、仕事でも役立つのです。」

第七条:
「世の中には、五感ではつかまえられないものがいる。 世の中には「見える世界」のほかに「見えない世界」が広大無辺に広がっているのです。 そこには「目に見えないもの」がたくさんいる。 水木サンの目にも見えないけれども、感じることはできる。」

「あまたの幸運のひとつでも外れていたら、間違いなくあの世行きだった。 たぶん「目に見えない何者か」が生かしてくれたんです。」

「目に見えないものがいると思うと、水木サンの心は妙に落ち着き、気持ちが和み、元気に幸せになります。 彼らは人類を元気づけ、生き生きとさせる不思議な力を持っているのです! 目に見えないものを信じなさい。 そうすれば、彼らから元気と幸福を授けてもらえることでしょう。」

【スポンサーリンク】
 

著者には「水木サンのルール」というものがあり、子供の頃から一貫してこのルールで生きようとしてきた(戦時中の戦地での生活や家族を養っていくために一生懸命働いた時期は別として)。

このルールの根幹となる部分が上記の七か条のように思える。

とにかく、自分が好きなことをする。 やらないではいられないこと、他のものには目もくれず没頭してしまうほど好きなことをやる。 そして、「好き」なのだから、苦労しようが、辛い思いをしようが、頑張っても結果を得られなかろうが、とにかくやり続ける。

「好きなことをやる」、これは一見羨ましいことに思える。 実際そうして成功している人に対して、「自分の好きなことで食べていけていいよね」なんて周りの人たちから言われたりすることもあるだろう。 例えば、今だったらYouTuberで有名な人たちとか。 でも、水木さんの言葉からも垣間見えるように、そこには厳しさも一緒にあるわけで、ありきたりな言い方だが、周りの人間が知っていようがいまいが苦労は誰にでもある、どんなことをしていても。

それでも諦めない。 なんで? 「好き」でやっているから。

「幸福の七か条」もさらっと読んでしまえば、「当たり前のことを言っている」で通り過ぎてしまいそうだが、それでも、何か心にひっかかる感じを与えるのは、著者が実際にこれらを全て経験してきたから。 経験した人の言葉はやっぱり何か違う、と思ってしまう。

まあ、個人的には、この歳になると、第五条の「才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ」あたりは心から納得がいき、思わず頷いてしまう。

努力しても成果が出ないからと諦めることもなく、ふてくさることもなく、よりによって周りの人や環境のせいにすることもなく・・・。 これは並大抵のことではできない。

どんなことをやっていても、上手くいかないことはある。 「上手くいかない、いつまでこの状態が続くんだろう」と不安になることもある。

どんなことをやろうと、こういう場合はあるわけで、同じ苦労をするなら、いっそのこと「好きなこと」、「やらないではいられないこと」をやったほうがいいだろうと。 「好き」なんだから、頑張れるだろうと。

今回は思ったことをただずらずらと書いてしまいました。 水木しげるさんに関しては、あちこちで取り上げられることもあり、よくご存じの方も多いと思います(ウィキペディアの詳しさに驚いたぐらいで)。 なので、ここには特に書きません。

この類いの本は、「幸福の七か条」を含め、読んだ人ごとに感じるものが違うと思います。 今回は珍しく、是非一度、自分で手に取って読んでみて欲しいと思った本でした。

やりたいことをやりきったと言える人生を送りたいですね。