Someday Somewhere

A little something to say in my everyday life

山歩きで思うこと

最近、山歩き教室のアテンドとして出かけることがある。 1か月に1回の教室だ。 行き先は主に山というよりは里山。 登山と言うにはちょっと憚られるが、山は山である。 参加者の年齢や体力を考え、標高差は大体500メールぐらいまで。 「山を歩いているなあ」と実感できる時もあるにはあるが、ほとんどはハイキングと言った感じ。

そんな里山歩きに参加者たちは毎回嬉々としてやって来る。 今日はどんな所に連れて行ってもらえるんだろうというわけだ。 ところが、彼らの一番後ろを歩いている者からすれば、楽しみや期待は歩くほどに遠のき、心配ばかりが沸き起こってくる。

その一
「普段何もしていないから、1か月に1回ぐらいは登山でもして体力をつけたいと思って参加している」という参加者

普段何もせず、月に1回山登りをしたところで体力はつきません。 発想が逆です。

その二
「先生がいれば大丈夫」と豪語している参加者たち。

登山の基本は自力です。 自力で登り、自力で下山。 もちろん自分のザックは最後まで自分で背負う。

その三
ほんの短い距離の急登で脚の力を使い尽くし、立っているだけで、脚がブルブルしてしまっている。

普段、体力・筋力作りしてますか???

その四
10㎝ぐらいの段差で足があがらず、靴がひっかかる。

普段、運動してますか?

その五
トレッキングポールを何気なくついて歩いているが、山道の端ギリギリ。あと1cmずれていたら滑落してます。

街中の遊歩道を歩いてるわけではありません。

その六
ツアー旅行に参加している気分でやって来る。

その日歩くコースなどが記載されている資料を事前に配布しているが、何も見て来ない。

標高が高かろうが低かろうが山は山。 誰も手を引いて歩いてはくれません。 そして、受講料はそんなサービスを提供できる料金とはほど遠いのです。

書き出したらきりがないのでここまでにしておくが、誰かが手取り足取り連れて行ってくれると思っている人の何と多いことか。 そして、自分は安全に歩けていると思っている人がほとんど。 後ろから見ていたら、ほとんど皆さん遭難予備軍です。

「登山とは」とか、「登山をするうえでの心得」とか、体力作りとか、脚の鍛え方とか、ザック・登山靴・ウェアの選び方とか、ここではいちいち書かない。 ネットで調べれば詳しく説明してくれているサイトや動画が山のようにあるから。

コロナも落ち着き始め、山に出かける人が去年から増えている。 それに伴い、山での遭難事故も多くなっている。 遭難事故のニュースを見る度に、「そりゃそうだわ」と納得。

それにしても、ストレスのない山歩きがしたいというお話でした。