Someday Somewhere

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ガネーシャの課題

『夢をかなえるゾウ』が出版されてから10年以上が経つ。

それ以前も、そしてその後も、「成功するには・・・」とか「お金持ちになるには・・・」とか、「幸せになるには・・・」とか、世の中には常に「成功術を教えます」と謳った本が次から次へと出てくる。

成功の内容は人それぞれだけど、やっぱりみんな成功したいし、幸せな人生を送りたいと思ってるんだよね。

それと同時に、「自分は成功していない」とか「幸せな人生とはいえない」とか、多かれ少なかれ満足していないという気持ちを持ちながら、毎日を送っている人が多いとも言えるのかも。


この本は2年ほど前に一度読んだのだが、本に登場する神様(?)のガネーシャの言葉とかを書き留めていなかったので、今回はその言葉を中心に。

ガネーシャからの課題
1.靴をみがく
2.コンビニでお釣りを募金する
3.食事を腹八分におさえる
4.人が欲しがっているものを先取りする
5.会った人を笑わせる
6.トイレ掃除をする
7.まっすぐ帰宅する
8.その日頑張れた自分をホメる
9.一日何かをやめてみる
10.決めたことを続けるための環境を作る
11.毎朝、全身鏡を見て身なりを整える
12.自分が一番得意なことを人に聞く
13.自分の苦手なことを人に聞く
14.夢を楽しく想像する
15.運が良いと口に出して言う
16.ただでもらう
17.明日の準備をする
18.身近にいる一番大事な人を喜ばせる
19.誰か一人のいいところを見つけてホメる
20.人の長所を盗む
21.求人情報誌を見る
22.お参りに行く
23.人気店に入り、人気の理由を観察する
24.プレゼントをして驚かせる
25.やらずに後悔していることを今日から始める
26.サービスとして夢を語る
27.人の成功をサポートする
28.応募する
29.毎日、感謝する
ガネーシャが主人公の男性に毎日一つずつ課題を出し、主人公がそれを自分なりに実践してみるというのがストーリーの流れなのだが、ガネーシャのキャラクターや主人公とのやり取りが可笑しくてスラスラと読めてしまう。 今、こうやって課題だけを箇条書きにしてみると30個近くもあったことに驚いた(ここでは課題のみですが、当然、本には「ガネーシャ名言集」と銘打って、もっと詳しく書かれています)。

この箇条書きを見ると誰でも気が付くと思うが、特別なことは何も含まれていない。 ガネーシャも何度となく言っているが、今まで出版された成功術関連の本の中に書かれていることばかり。 でも、これを毎日コツコツと続けていくことができないから、いまだにこの手の本が売れるということなのでしょう。

ところで、以前、思うがままに人生を送れるのか?:幸福の七か条やっぱり「好き」に勝る動機はない・・・?の記事にも書きましたが、ガネーシャも「好きなことをやる」、「時間を忘れるぐらい没頭できることを見つける」ことの重要性に触れています。

ガネーシャと主人公の会話

ええか?こうやって自分が頑張れてるの確認するんはめっちゃ大事なことなんやで。それ、なんでか分かる?

それは・・・・・・自分を盛り上げるためですか?

まあそれもそうやけど、もっと大事なことがあんねん。それはな、『成長したり頑張ることは楽しい』て自分に教えていくためやねん。頑張らなあかん、頑張って成長せなあかんてどれだけ思ってもなかなか頑張れんのが人間やろ

そうですね。確かに、頑張ろうって決めてもすぐに嫌になってしまいます

なんでそないなると思う?

それは・・・・・・意志が弱いから?

まあそう思うわな。でもな、頑張ろうと思ても頑張られへん本当の理由、それはな、『頑張らなあかん』て考えること自体が楽しないからなんや。人間は楽しいこと、やりたいことしかできないようになってるんや。・・・

(『夢をかなえるゾウ』より)
そうなんですよね。 大人になるとというか、社会に出ると、人は当然何らかの仕事をしなければなりません。 そして、どんな仕事でも大変な事や苦労は必ずあります。 そんな時、自分が「好きで好きでしょうがない」ことをやっているのであれば、苦労の受け止め方も違ってくると。

もちろん、「好きなこと」を仕事にしているわけではないけれど、仕事は仕事と割り切り、仕事で得たお金を使って、仕事の以外の時間を充実させている人もたくさんいます。

ガネーシャも本の中で言っていますが、成功だけが人生じゃないと。

そして、最後に

世界を楽しんでや。心ゆくまで

と言って主人公の前から姿を消すのでした。

同じ本を何回も読むということはほとんどないのですが、「久しぶりにまた読んでみようかな」と思うものがたま~にあります。 それが今回はこの本でした。